咳を抑える方法を見つけることができた。ここ数日のあいだ、意識の置き場所と呼吸の仕方を調整していたら、偶然良いポイントが見つかった。常に「咳を抑えられている」と思っていて、日報でもこうして咳について触れているのに、今もここまで一度も咳をしていない。今日はもう数時間練習して感覚を身体に定着させたい。言語化ができたら、怪しい民間療法として一儲けできるかもしれない。儲けと言えば、上沢はうまくやりましたね。アメリカに短期留学することで、1.67倍の年収を4年間も保証される契約を掴み取った。手法とメンタル、どちらも超一流のビジネスマンである。IT業界に例えるとそれなりに経験を積んだ派遣エンジニアが半年シリコンバレーで遊んで大手SIerに入社するようなものだろうか。IT業界は有象無象魑魅魍魎森羅万象の世界だからそういう人間がちらほらいてもすぐ水に流れるが、NPBは狭い世界なので上沢式FAとして球史の一ページとして語り継がれることは間違いない。ポスティング制度の詰めが甘いというのはその通りだが、そもそも現代のあらゆる法は不完全でありゆえに日々改正がされているわけで、穴は突かれて初めて明るみになるものなのだ。幾多のテストを通って完璧に仕上がったと勘違いしたサービスやソフトウェアもたびたび爆散しているのがいい例だ。今回の上沢の血も涙のない「ハック」でポスティング制度は改正を強いられるだろう。どちらかといえば選手に有利だった中身が、より「公平」な仕組みになるわけだ。内心恨めしく思っている選手もいるだろう。そういった選手や多くのNPBファンからの攻撃があるかもしれないが、4年10億の契約があれば痛くも痒くもないのかもしれない。私は4年10億を手にしたことがないし、小説家でもないので、そこまで想像することはできない。ただただその底知れぬメンタルの強さに呆れながらもひれ伏すのみである。まあまあ、所得税が増えるからいいじゃないか。もしベイスターズの選手に同じことをされたら? もちろん私か選手が死ぬまでこっそりと呪詛を吐き続けながら、その情けない生き様をデジタルタトゥーとしてなんとか後世に残そうと努め大喜利に勤しんだり似たようなニュースには必ずその選手を結び付けるし、当人の親族や家族に対する攻撃だけは反対の立場をとりつつも本人への攻撃は知らんぷりを続けるしなんなら自業自得だと嘲ったりするだろう。手法とメンタル、どちらもド三流の弱者男性である。